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東方地霊殿

(修正パッチなし)

東方地霊殿 タイトル

特徴

・風神録をベースに攻略難化を促進する要素が散りばめられている。

・地上で自機キャラのサポートにあたる妖怪を選択する。それぞれ性質の全く異なる遠隔霊撃を行うことができ、更に固有の支援特技を持つ。

・グレイズ(敵弾かすり)をし続けることによりアイテムの自動回収ができる。反面、ボムによる自動回収はできなくなった(後者は星蓮船・神霊廟も同様)。

・パワーの上限が5.00→4.00に変更。

・かけらエクステンド(5つで1UP):(中)ボスの各攻撃をノーミスで突破する度に出現(ボムはOK)。

難易度概説

・風神録と同じ霊撃システムだが、ミス時のパワー供給が少ない、パワーの予備がない(風神録ではフルパワー状態から2度霊撃しないと攻撃力が下がらない)、
 肝心の霊撃が大抵弱いか扱いづらい、グレイズが必要、(中)ボス戦で被弾するとエクステンドが遠のく、弾幕難度自体も高水準と割とどうしようもない。

・個性的な、というか奇怪な性能の機体が多い。一見余計な性質をもし使いこなせれば道中の敵を完封できたりもするが・・・。
 まともなホーミング機体がないので、いずれにせよパターン化は必須。
   また、自機のタイプによって4面敵スペルが変化し、難易度には大きな差がある。

・被弾するとパワーは0になり、補充できるPアイテム数は残機数と被弾前のパワーに依存する。被弾後の残機が3以上だと最低2.25で、被弾前より小数部分が減ることもある。
 ボス戦で一度パワーが枯渇すると高パワーは基本的に難しくなり、かけらの入手数にも悪影響が出るためパワー管理がとても重要。
 道中では抱え落ち覚悟での決死の避けや意図的な被弾をしてでも、ボス戦にパワーを持ち込んだ方がよい場合も考えられる。

・エクステンドは最大10回だが、(中)ボス戦での被弾に応じて減っていく。現実的には8~9回で、やや多い程度。
   風神録と比べると、復帰時のパワー(≒ボム数)で劣るので有利とは感じにくい。

・従来の作品では積極的なボムの活用が重要だったが、本作で同じようにするとボス戦で苦手な弾幕の度にパワーを削られていき、補給も足りず貧しい火力での進行を強いられる。
 一方で、そうした弾幕でもひとたび攻略法を確立できれば信頼性の高い残機の供給源と化すため、一つ一つ克服していくうちに気づけばクリアへの見通しが立っている。

・6面では最大9つのかけらが手に入るが、残機1→0でフルパワーアイテムが出現するため、「被弾で残機0→エクステンド」の繰り返しにより相当な延命が可能。
 敵から入手できるPアイテムも含めると、残機0パワー4かけら3の状態でのスタートなら22回霊撃ができる。最後まで諦めず抱え落ちをしないようにすれば生還の見込みあり。
 なお、残機2→1でもパワー3.20は確保できるので、もうすぐ残機が1→2になりそうだからといって霊撃1回分のためにわざと被弾しようとは思わない方がよい(魔理沙Aを除く)。

・グレイズがシステムに大きく関わっているためか、敵弾は自機狙い主体。
 また、瞬間的に弾幕の穴を見つけて潜り込むような場面が多く、シューターとしての直感が試される。

注目自機

・霊夢:紫支援(霊夢A)[キャラ特性:当たり判定が小さい  ※グレイズ範囲も小さい]
 変則的な前方集中型で攻撃力が高く、癖の少ない使い心地(他がおかしいだけとも言える)。支援特技である画面左右の端から端への移動を有効に使える場面は多くない。
   霊撃のダメージが物足りないのでボス戦で使ってもある程度は避ける必要があり、実直な性質を活かすも損うも全てはプレイヤーの実力と努力次第。
   霊撃と被弾の反復によりパワー3未満の状態が長いと本領を発揮できず、難易度が上がるにつれて容赦ない弾幕と非情なゲームシステムに悩まされることになる。
   ボム威力の価値が激減し被弾時の補給が強力なExtraでは、判定が小さく何の工夫も無しに高火力が出せ、霊撃により画面全体の弾消しができるこの機体が最強候補となる。

 

・霊夢:文支援(霊夢C)[キャラ特性:当たり判定が小さい  ※グレイズ範囲も小さい]
   高速移動時にサブショットが移動方向及びその反対に発射され、低速移動への切替時に向きが固定される。闇雲に高速移動を行うとまともに攻撃できなくなる非常に困った特性。
 仮に熟達することができれば、高さを合わせて左右の敵を即座に処理できるだけでなく、メインショットで正面に攻撃しつつ任意の方向へも素早くばらまくことも可能。
 この機体最大の長所は霊撃性能。優れた攻撃力と持続時間を持ち効果範囲が自機に追随するため、支援特技の超高速移動で画面中を動き回り敵と弾幕を一掃&P回収も容易。
 ボス戦では「危なくなったら霊撃→超高速移動でボスに密着→全ショットの威力と併せ速やかに撃破」と柔軟な運用も可能。卑劣なる上位難易度の攻略時は特に頼れる存在。
   なお、パッドでプレイする場合はcustom.exeで遊びの幅を減らすことを推奨(ショットが意図しない向きになるのを防ぐため)。

 

・魔理沙:パチュリー支援(魔理沙B)[キャラ特性:高速移動が速い,グレイズ範囲が大きい]
   五つの元素によるオプションを用いてサブショットを切り替えることができる。火符:正面集中、水符:前方拡散、木符:斜め前方、金符:左右広範囲、土符:後方集中。
 適確な使い分けと位置取りを覚え込むことにより道中では無類の強さを誇り、一部場面では全く弾避けをする必要がなくなる。高パワーなら水符だけでもかなり戦える。
   霊撃は霊夢Cをも上回る程の超火力だが、使用箇所の周囲限定の上に短時間のためとっさに使ってもまるで役に立たず、火符の残念さも手伝いボス戦では決めボムが生命線。
   パターン派向けの極端な性能で、少し使ってみたところでその真価を引き出すことはできない。4面固有スペル群は上位難易度だと突出した難度で単なるパワー没収装置と化す。

 

・魔理沙:にとり支援(魔理沙C)[キャラ特性:高速移動が速い,グレイズ範囲が大きい]
   霊撃の使用でバリアが発生し、約15秒間被弾しなければパワーが0.5回復。攻撃判定や弾消し効果は被弾時のみ発生。喰らいボムだと被弾を無効化した上でバリアも生じる。
 強そうに思えるが、後の作品の防御系ボムと比べるとパワー減少が非常に痛く(一応霊撃中は攻撃力が僅かに上昇)、凶悪な敵の攻撃を飛ばせないLunaticには最も不向きか。
 ショットは魔符譲りとは思えない程非力で、苦手な弾幕だと複数回のボム消費も多々有り結局避けられないと無意味だが、とことん生き延びることで残機を増進させられる。
 明らかにExtraボス戦向きの機体で、慣れない終盤の弾幕からのプレッシャーを緩和する精神的な恩恵も期待できるが、速攻が不得手なので少なくとも道中では霊夢Aに劣る。

難易度別解説

・Easy
   Normal以上と異なり弾幕自体はある程度自重している分、主な障害となり得るのはパワー周りなどゲームシステムそのもの。グレイズでの回収は期待できずパワーが苦しい。
 Easyでは、抱え落ちの損失が甚大で霊撃を味方に付けざるを得ない風神録よりも、そこそこの霊撃と素直な弾避けを要求する本作の方が親しみやすいという人も多いだろう。
   ただし、最後にひどい消耗戦が待っているという点では一致しており、スペカ取得難度はともかくクリアがかかった状況でいたぶられる度合いとしては引けを取らない。

・Normal
   霊撃すると後で息が詰まるがしないと即死という他では得難い閉塞感は流石地霊殿。簡単な作品または紅魔郷から順番にNormal巡りをしてきた人には正念場となる。
 本作ではEasyグッドエンドでもExtraを解禁できないので、機体毎の挑戦権を得るためにも避けては通れない(星蓮船・神霊廟も同様)。
   一定の腕があれば早い段階からパワーとエクステンドの両面で安定が見込めるため、Normal上位やExtra中位のクリア経験を持つならそこまで恐れる必要はない。

 

・Hard
   悪い意味で風神録Hardと同じ現象が起こるため、星蓮船を除いて突出した難度でルナ中位クラス(※)と言える。
   どれだけ頑張って避けたつもりでも、パワー(グレイズ)意識に欠けるプレイングだと気付いた時にはひどい残機数ということになりかねない。
   1面最終スペルの弾速に目が追いつく人はNCクリアに十分な経験値を持っている。そんな人はあんまり居ない。
 ※omake.txtに「ハードが今までのルナティック入門編くらい」とあるが、当時出ていた作品は最近のものより難しいので妥当なコメントか。

 

・Lunatic
   容易ならざる弾幕が列を成すこの世の地獄。霊夢と魔理沙の当たり判定の違いを真に理解することになる。霊夢Cだと4面固有スペルの一部がHardより楽。
 精緻で緻密で精密な操作以外が許されないほど深刻な隙間不足で、パターンで通じるはずの場面でも並外れた技能が求められること多数。
   クリア目的ならほぼ霊撃の強さ=機体の強さ。霊撃以外の欠点は圧倒的な弾幕の前には取るに足らない問題でしかない。
   機体によってはパターン化の徹底により気合い避け要素を大きく減らすことも可能。それならそれで深い覚悟が必要。グレイズによる回収のハードルが下がるのは救い。
   1面から既に試練は始まっており、道中でのランダムな敵弾発射開始タイミングに適応できなければたちまちリトライループとなる。
   ラスト、迫り来る熱の脅威を討ち滅ぼした暁には、異なった世界が見える筈。

 

・Extra
   精密操作の修行場で、Normalで燃え尽きた人お断りな難易度。というか、これをクリアできるのならどんどんHardにも挑戦していい(本作のHardは後回し)。
 他のExtraと比べボス戦での弾幕難易度の幅が小さい故に効果的なボム使用の見極めが難しく、スペル中のボム無効と相まって一定の実力がないと被弾しまくる。
   ボスは耐久スペルを2つ持つ上に、上手く攻撃を当てないと長期戦になるスペルもあり、集中力を維持できるかが課題となる。
 また、3・4番目のスペルが鬼門で、これらを安定して突破できればかなり有利になる。中ボス戦安地やボス戦最終盤での故意の耐久に頼らずクリアできれば大したもの。

 

注目敵スペルカード(ネタバレ注意)

・1面:瘴符「フィルドミアズマ」(E/N)、瘴気「原因不明の熱病」(H/L)
   赤弾を渦巻き状に展開・発射→半数の弾が減速・停止後反転して高速で集束→反転弾の拡散と共に紫弾を渦巻き状に展開→以後同様(弾色が交互に変化)
   H/Lでは左上と右上に本体とは他方色の小規模な弾源が追加され、本体とタイミングを合わせ同じ動きをするため、3方向から弾が同時に飛んでくる。
   反転弾の速度だけが問題のスペル。その危険度は難易度に比例せず過大に高まるため、高難易度になるほど挑戦者の力量を超えやすい。

東方地霊殿 瘴気「原因不明の熱病」

・4面:想起「プリンセスウンディネ」(H/L) 魔理沙B限定
   紅魔郷からの再録・・・なのだが、H/Lでこれに直面するようなパターン好きなシューターは原作にはNまでしかなかった理由を身を以て知ることになる。
   二重小弾が常時発射かつ普通の全方位弾になったことで絶えず動きを制限され、低速小弾が無くなった代わりに中弾が高速・低速の二重に変化したことで閉塞率が格段に上昇。
   一瞬での判断を要する高速性と寸分違わぬ精度を要する混雑さが合わさることで、どこまでも無謀な切り返しの好機をうかがわせるスペルに仕上がっている。

東方地霊殿 想起「プリンセスウンディネ」

・4面:想起「のびーるアーム」(L) 魔理沙C限定
 風神録からの再録・・・なのだが、Lでこれに直面するような気合い避け好きなシューターは原作にはHまでしかなかった理由を身を以て知ることになる。
 左右から飛んでくるレーザーは密度が低下している代わりに、その速度が尋常でない。が、その分被弾しても予測の鈍さのせいだと思いやすく理不尽さは減少している。
   魔理沙Cでしか遭遇しないので、常にバリアを張りながら反応速度の限界に何度でも挑むことができる。

東方地霊殿 想起「のびーるアーム」

・6面:「地獄の人工太陽」(E/N)、「サブタレイニアンサン」(H/L) 最終スペル
 時計回りの渦巻き状に設置される赤弾+時計回りに発射位置・角度が変化する全方位2way小弾(ランダム要素あり)。自機と赤弾は人工太陽に等速で吸い寄せられる。
 ボスのHPに応じ4つの段階を持つ(赤弾のみ→小弾追加→人工太陽膨張→人工太陽膨張)。吸引力は人工太陽膨張時及び撃破時に増大する。
 動かない限り原則として赤弾には当たらず、高密度の小弾壁に激突しないよう隙間を通過できる位置に着いたら無操作でやり過ごすことになる。
 赤弾は規則的に配置されるのでリズムよく避けるだけでよく、吸引力が増すと間隔が広がり意識から外して小弾に集中できる分、要求される操作精度の点ではむしろ楽になる。
   真の問題は弾幕でも重力でもなくボムバリアの仕様。過去作のダメージ無効から防御力増加へと一見弱体化したが、効果がミス後の無敵時間にも及び前作同様弾消し範囲が縮小。
   発動中はほとんどHPを減らせず終了直後の安全も確保できないが、霊撃システムとの親和性に感心している暇も無く、絶望と紙一重の不健康なスリルに身を委ねることができる。

東方地霊殿 「サブタレイニアンサン」

・Ex:抑制「スーパーエゴ」
   同心円上にハート弾が複数展開、カーブしながらボスに向かって集束していく。ハート弾の出現位置は外側に押し出されていき、途中から画面外になる。
 弾道の曲率がかなりきつい上に斜め下2方向から延々と押し寄せてくるため、後方からの弾幕に不慣れなシューターは容易にパニックに陥り具体的な危険を感じる前に被弾する。
 あくどいことに弾幕は左右対称でも一定間隔でもないので規則的な動きは通用せず、よく見て正しく避けるしかない。横移動が基本だが縦移動を織り交ぜることも時には重要。
   対となる前のスペル含めボムの撃ちどころが無く、ごり押しなら霊夢Aでも計8ボム程度必要。最大4つとも言える(準)耐久スペルと併せて魔理沙Cの価値を大きく高めている。

東方地霊殿 抑制「スーパーエゴ」
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