東方妖々夢
(Ver1.00b)
特徴
・ミスを防止する森羅結界や残機の多さ、ボスの誘導など弾幕以外の要素で難易度低下を試みている。
・森羅結界:桜を集めることなどで9秒間発動。アイテムを自動回収し、被弾から身を守ってくれる。
被弾すると解除され同時に画面全体の敵弾を消去し桜に変換する。ボムボタンで任意解除も可能だが自然消滅だとスコア上昇。
・高速移動時と低速移動時でショット・ボムの種類が変わる。また、自機キャラによりボム数が変わる。
・自機の当たり判定表示(低速移動時のみ)やEnemyマーカーが実装され、以降の作品での標準仕様となった。
・Enemyマーカー:ボスのX座標が画面下部に表示されることで、ボスを直接見なくても攻撃を当てられる。
・点符エクステンド(集めた点符の数が規定値に達する度に残機が増える)。
難易度概説
・森羅結界発動中は、ボムを抱えた状態でも積極的な避けが可能。
結界を割って敵弾を一掃することで更に安全な時間を確保できる上に、消した敵弾数に応じて次の発動を早めることができる。
発動タイミングを調整すること自体は難しく、本格的にパターンに組み込むならそのための練習が必要。
高速ショットを当てることで発動を早められるため、その状態を維持することが得意なら有利になる。
・エクステンド可能回数が多いので、うっかり被弾しても影響が少ない。スコアと異なり点符の数は難易度が低くても減らない(むしろ回収難度が下がって集めやすい)。
プレイスタイルにより、危険を冒してでも点符を回収するか堅実に進めるか。通常の範囲では8~10回程度となる。
・自機では咲夜が接近戦をする必要無く強い上にボム数も多く、残機数も考慮すればボム使用可能回数はかなり多い。
霊夢と魔理沙は紅魔郷の4タイプが続投しているが、端的に弱くなったり妙な使いにくさがあったりで前作のようにどれを選んでもそれなりに戦える訳ではなくなった。
・依然としてランダム弾が幅を利かせているが紅魔郷ほどでもない。気合い避けが得意なことによる優位性は比較的大きいとはいえ、正直に相手をする必要性も薄くなった。
Easyを除き紅魔郷と同じく密度よりも弾速重視か。ぎりぎりいけそうな状況での被弾を誘いやすく、多量のボムや結界もあって少しの判断力の差が大きな違いを生むという印象。
・ボスの移動時、左右どちらに動くかが自機のX座標に依存するようになった(固定移動除く)ので、上手く誘導することで攻撃・回避両面で有利になる。
ただし、移動距離はランダムで誘導できる範囲にも制限がある。
・奇数弾(自機狙い)と偶数弾(自機外し)の理解が試される場面が多い。
・Easy~Normal~Extra~Phantasm(隠し難易度)~Hardの難易度の差が比較的小さく、1作品だけで上達したいプレイヤー向き(この方法自体はおすすめしない)。
注目自機
・咲夜:幻符 広範囲タイプ(咲夜A)[キャラ特性:低速移動がやや速い,グレイズ範囲が大きい]
高速ショットは超広範囲で下端からだとショットの両端が画面外へ出て行く程。攻撃力が低いのは仕方ない。
低速ショットは全体が近くの敵に向かって高い収束率で発射され、及第点の攻撃力も兼ね備える(霊符と違いカーブせず、複数サーチ不可で射角制限有り)。
ボス戦では左右端の方の弾幕が薄いところで耐える戦法を採っても基本的にダメージ効率が下がらない。そしてボム数4。時間操作なんかしなくても強い。
森羅結界を出せる回数の少なさと4ボス戦冒頭のきつさが明確な欠点。低速移動が速めというのは人によっては大きなマイナス、使いこなせれば敵無し。
・咲夜:時符 特殊タイプ(咲夜B)[キャラ特性:低速移動がやや速い,グレイズ範囲が大きい]
高速ショット全体が自機の移動方向と連動し最大約34度まで傾き、低速移動に切り替えるとその方向にサブショットを放つ。あらゆる位置の敵に対する潜在的な攻撃力が高い。
2種のボム(スペルカード)では取って付けたかのように時間を止めたりするが、双方共に強力な弾消し作用の代わりに攻撃力はほぼ無く上手く運用できないと効果は半減。
ショット・ボム共に癖が強いが結界発動ペースは早く、それら全てを活かせるなら最強。Exボスは高火力と高頻度結界で速攻可。ボム数・移動速度・4ボス戦の問題は幻符と共通。
こうした「扱いづらいが強い機体」は、習熟に費やすコストが、「無難な機体において余分に求められる弾避けが不要」というメリットと釣り合うかが問題。
難易度別解説
・Easy
Easy卒業試験。異変は4面から唐突に始まる。単純に弾幕の水準が高く、スピード系も物量系も取り揃えられている。この時期のイージーシューターは不遇?
何度かお目にかかれる謎の超低速高密度弾幕は独特の味わい。精密移動が求められるので正直咲夜との相性が悪い箇所かもしれないが、そこはボム数の活かしどころ。
・Normal
Easyだとクリアした気にならず、オーソドックスな仕様でNormalの弾幕をちゃんと避けたいというわがままな人は本作から始めてみよう。
ステージが進むにつれ段階的に難しくなっていく点でも理想的だが、4面道中は長くてきつい。倫敦人形には気をつけろ。
・Lunatic
最高難易度の例に漏れず弾幕の強化具合は熾烈だが、ランダム要素の無い場面でのパターン遂行難度はHardと大差無く、難所も豊富なリソースで乗り切れる。
1面は大した弾幕が無く温情を感じられるが、3ボスが超強化。ルナ専用スペルを3つも引き下げ気合い避け派を厳選する。
・Extra
挑戦者を弄ぶ数々のトラップに対し、いかに正解のパターンを再現できるか。道中はExtraらしい敵弾の速さだが、ボス戦含め弾道予測能力よりも精密操作技術を要求される。
ボスの通常攻撃は純粋に難しい一方、スペルは苦手とするプレイヤーを徹底的に追い詰めるものが多く、ボムが効かない分結界が非常に重要で発動率の高い機体の価値が上がる。
エクステンドは普通4回(上限は5回)で多めと言え、ボムを連発して結界の発動を当てにするのも立派な作戦になり得る。
・Phantasm
Extraの発展版。難易度低下の要素もあるが、道中の弾速やボス通常攻撃の密度、そして一部スペルでの圧迫具合など難化部分に対応できないと苦戦は免れない。
注目敵スペルカード(ネタバレ注意)
・1面:冬符「フラワーウィザラウェイ」(E/N)、白符「アンデュレイションレイ」(H)、怪符「テーブルターニング」(L)
E/N:全方位5way回転レーザー2連射(右回転→左回転)→全方位16way二重青弾(自機狙い&自機外し)→全方位3way回転レーザー4連射(右回転→左回転→右回転→左回転)
H:五重回転拡散レーザー2連射(右回転→左回転)→移動→四重回転拡散レーザー2連射(右回転→移動→左回転)→定位置へ→三重右回転拡散レーザー&三重左回転拡散レーザー
L:五重右高回転拡散レーザー→移動→五重右高回転拡散レーザー→移動→定位置へ→三重右高回転拡散レーザー&三重左高回転拡散レーザー
各レーザーは難易度毎に決まった弾幕を展開し、最後には直進してフェードアウトする。
1面から充実の三段変化。N以下では固定弾と自機狙い(外し)弾、H以上でも(敵依存)固定弾しかなく、これくらいは弾幕に見とれつつノーボムで進めたいところ。
(Normal)
・3面:蒼符「博愛のオルレアン人形」(L)
8つの人形を周囲に展開→人形から青弾が1発ずつ発射→各青弾が反転し5発の白弾に分裂→各白弾が反転し5発の赤弾に分裂→各赤弾が反転し5発の緑弾に分裂。
高速高密度で博愛な極殺スペルカード。未来視に導かれながら予測完了前に自機を運命の位置に置いておく感じ。
同一構造であるH以下の派生元スペル(青・白・赤でフランス国旗を表す)とは、緑弾の存在と弾速のせいで実質的に別物。
理屈上は、初めの青弾の角度のみランダムで、それに応じ弾幕全体(軸)の向きが変化するだけの半固定弾のようだが・・・。
・4面:管霊「ヒノファンタズム」(E/N)、冥管「ゴーストクリフォード」(H)、管霊「ゴーストクリフォード」(L) 前のスペルカードでメルランに最もダメージを与えた場合限定
曲線レーザー5本発射→移動→曲線レーザー5本発射→移動→2連続で曲線レーザー5本発射→移動。
曲線レーザー群からは難易度によって異なる弾幕が展開される。曲線レーザーの始点は敵依存だが、弾幕展開位置は4射それぞれで異なる全難易度で共通の定位置。
E/N:狭角3/4wayの赤弾群をばらまく。
H:全方位16way赤弾を5連射→全方位5way二重青弾の5連射*4セット。青弾は減速・停止し自機狙いに変化。
L:全方位16way赤弾を5連射→自機狙い四重赤弾の5連射*4セット。
3~4射目による波状攻撃が厳しく、下位難易度でも容赦なく道を塞ぐ(Nでは本作最難クラス)。凝った弾幕ながら、クリアラーの大半が触れようとしない陰の存在。
(Normal)
・Ex:「狐狗狸さんの契約」 耐久スペル(敵に攻撃できず、制限時間が0になるまで耐える)
移動する12本の外向き回転レーザーに包囲される中、画面外から縦方向及び横方向の弾列が等速で発射される。最後は画面四隅から順番に中心に向かって10way二重弾が発射。
ラスト十数秒を除き、一定の速度と間隔で動く縦と横の弾列を抜けるだけなのに、終盤の緊張感もあって過剰なボムや被弾を連発してしまう。
思った通りに自機を動かすことがどれだけ難しいか、自分の危機感がどれだけ信用できるか、そして抱え落ちがどれだけ惜しいかがよく分かる名スペル。
・Ph:結界「夢と現の呪」
自機狙い2way大弾→破裂し一方(左右交互)の周囲12か所からは全方位8way鱗弾が発射、もう一方からは全方位左回転4way水色弾が連射され、各水色弾は一定時間で自機狙い化。
切り返す際に鍵となるのはそれぞれの水色弾が自機狙いとなるまでの時間差で、そこを見誤ると逃げ場を失い訳も分からず画面端との隙間ですり潰される羽目になる。
ちょん避けに徹する場合も同様で、直前まで引き付けてから避けないと余計な移動を強いられ鱗弾との事故率が増加する。ボス戦序盤ながらボムを惜しんでいる場合ではない。