東方風神録
(修正パッチなし)
特徴
・仕切り直しとなる作品。ボムシステムを自機スペルカードから霊撃に変更、併せてパワーと自機オプションの仕組みも一新。
・霊撃:パワーを1.00消費して発動する強力なボム。P(パワー)アイテム(増加量は小:0.05、大:1.00)を回収すれば何回でも使えるが、乱用すると攻撃力不足に悩まされる。
・パワーの整数部分と同じ数のオプションが自機に付随し、サブショットを放つ。
パワーの下限は0.00で上限は5.00だがオプションは4つまで(=5.00の状態で霊撃を使用しても攻撃力は維持)。
・本作以降、自機のメインショットが拡散せず真っ直ぐ飛ぶだけになり、多くのタイプで敵に接近する必要がなくなった(ボム使用時の接近はあり得る)。
自機タイプで変化するのは原則サブショットとボム(本作ではキャラ毎に統一)に限定され、メインショットでの差別化はされないようになった。
・低速移動の速度が全機体で同じになった。また、低速移動時に自機周囲のアイテムを吸い寄せるようになった。
・スコアエクステンド。
難易度概説
・ボムがパワー消費型なので躊躇してしまうが、回復も容易なので積極的に使用した方がクリアに近付く。
妖々夢・永夜抄と同じく難しい弾幕にも挑戦させようとするゲームデザインに見せかけて、その誘いに乗ると破滅する。
・被弾するとパワーが3.20減少し、Pアイテムも3.20分出現する。つまり、被弾前のパワーが3.20以下だと3.20に、それ以上だと元の値になって復帰できる。
そのため、パワーを使い切る前の被弾はほとんどの場合で損。
ただし、鬼門である6面最終スペルの直前にわざと被弾→ボスの出すPアイテムごと回収→フルパワーという戦略は考えられる。
・エクステンド可能回数が6回と少なく潜在ボム数が多いため、1機あたりの価値がかなり大きい。「ボムは取り返せるが残機は戻らない」
・明らかに霊撃を前提とした高難度地帯が多く、とっさにボムを使えるかが重要な永夜抄とは違い計画的な使用(諦めの良さ)が求められる。
無理に粘ってもパワーを取りこぼすか余らせるだけの結果になりがちで、根本的な発想の転換が必要。中ボス戦はいずれも真っ向勝負を挑むメリットが小さすぎて存在意義の危機。
・コンティニューするとステージの初めからとなり、残機も2に戻るのでコンティニュー有りクリア(バッドエンド)が難しい。地霊殿・星蓮船も同様。
クリアしたことのあるステージのみプラクティスで選択できる従来からの仕様も踏まえると、6面はNCまで練習困難。
・最後の最後で強制気合い避け。
注目自機
・霊夢:誘導装備(霊夢A)[キャラ特性:当たり判定が小さい,霊撃の範囲が大きい]
道中は圧倒的に楽で、ボス戦も難しい弾幕は基本的に霊撃で解決できるため心配は無用。誘導弾としては優秀な威力を持ち、パターン派にもおすすめできるホーミング界の新星。
ただし、スペル中に霊撃耐性を持つ6ボス(最終スペルのみ)やExボス相手には少しの火力差でも致命的になり得る。スペカ取得にこだわるタイプの気合避け派は霊夢Bにしよう。
・霊夢:前方集中装備(霊夢B)[キャラ特性:当たり判定が小さい,霊撃の範囲が大きい]
高速ショットは中範囲、低速ショットは正面集中で遠距離からでも叩き込める火力としては最優秀(魔理沙Cのオプション2個当てには劣る)。Extraで強いのは言うまでもない。
部分的に妖々夢までの魔符を受け継ぐ攻撃特性でありながら、弾速・攻撃範囲・移動速度・当たり判定の点で扱いやすく、パターン把握を前提とした万人向けの機体と言える。
・魔理沙:貫通装備(魔理沙B)[キャラ特性:高速移動が速い,アイテム吸収範囲が広い,アイテム自動回収ラインが僅かに低い,霊撃の威力・前進速度・持続時間に優れる]
特定条件下で凶悪な攻撃力をもたらすバグがあり、大体のボス戦は敵の攻撃が届く前に終わる。 ※難易度評価からは除外
・魔理沙:魔法使い装備(魔理沙C)[キャラ特性:高速移動が速い,アイテム吸収範囲が広い,アイテム自動回収ラインが僅かに低い,霊撃の威力・前進速度・持続時間に優れる]
高速移動時は自機の前方に追随する高火力のオプションを、低速移動への切替時の位置に固定できる。射程が短いのが大きな欠点で、基本的に上部に配置することになる。
パターンを綿密に組むことでの2箇所同時攻撃や、ボス戦での3個当てによる特異な攻撃力を実現できる。当然ながら移動速度をパターンから外れて変えると破綻する。
難易度別解説
・Easy
強制バッドエンド(紅魔郷と異なり6面まである)。基本的に霊撃に頼れば快適に進められるが、終盤の敵スペルが異常に難しく、そこまでの抱え落ち数が響くことになる。
6面ボス戦で急に本格的な弾幕が現れるせいで、総合的な難易度も高くなっている。最後に待ち受けるは、Easy限定の分散配置と低速による高密度が合わさった特別仕様。
なお、Extraに挑戦できる機体でEasyをNCクリアすると、再びNormal以上でNCクリアするまでExtraを選択できなくなってしまうバグがある(地霊殿も同様)。
・Normal
自分の能力でぎりぎり避けられそうな弾幕(実際は数段格上だったりする)に挑みたい人には厳しい戦いになるだろう。
最終スペルだけは避けるしかないので、そこで初めて実力を試してみるくらいでいい(それで詰む可能性は否定できないので、STG歴に乏しい場合は注意)。
霊撃をどんどん使用できればNormalの中でも難度は低め。できなければ4ボスに虐殺される(目標霊撃回数は最低8回)。
・Hard
従来のHardとは異なり1面から弾幕に気合いが感じられる。
高難度弾幕によるボムの必要性とパワー消費が負の相乗効果を生み出し、Normalからは想像も付かない難度になる。
それでも霊撃に頼るべきというのは変わらない。他作品Hardと比べると、序盤にボムを使っても後半に影響しないというのは大きい。
・Lunatic
基本的な傾向はHardと同じだが、ラストで残機を高速で溶かされ発狂するシューターの姿が見える。
ルナ中位クラスの難度ともなると高度なパターン遂行性は当然として、色んな状況での瞬間的な判断力とそれを活かせる自機さばきがどうしても問われてくる。
・Extra
やはりボムが強力で使える回数も多いので、簡単なところを確実に突破し抱え落ちをしないようにすれば困難な弾幕を避ける必要はない。
Extraとしては全体的に難度が低めで非常識な弾幕も無いため、ルナNCができればノーミスorノーボムも手短に狙える。
注目敵スペルカード(ネタバレ注意)
・1面:豊符「オヲトシハーベスター」(E/N)、豊作「穀物神の約束」(H/L)
低速黄レーザーばらまき→赤弾ばらまきでレーザーの間をランダムに塞ぐ。
H/Lではレーザーが予告線を持つ代わりに速さと長さが無限大(?)になり瞬時に画面端まで届くようになる。Lだと更に全方位48way低速赤レーザー追加。
運要素が非常に強く実力次第では実質詰む配置もあり得る。すぐに2面でパワーを回収できるのでクリア目的ならボム一択(予告線を消してしまわないよう注意)。
別に理不尽という程ではないが、被弾経験があってもこれをボムで飛ばそうとしない初NC挑戦者は呪われており、短期的な目標達成までの道のりは険しい。
・3面:河童「お化けキューカンバー」(E/N)、河童「のびーるアーム」(H)
ボスの周囲を左回転する2つの光球群から規則的に角度のずれた複数のレーザーを発射。途中から右回転する2つの光球群と二重全方位弾が追加。
レーザーは2波目以降左右から交差するようになり、Nでは急に死角から、Hではレーザーが長いので先端が細くて薄くすぅっと現われたように感じる。
どちらにせよ、予め来るのが分かっていても短時間での的確な判断を強要される難スペルで、普通は1波避けてボム以外の選択肢は無い。
それにしても、本作は気合い避け派の心をくすぐる弾幕が多くて困る。
・5面:奇跡「神の風」(E/N)、大奇跡「八坂の神風」(H/L)
全方位34way固定カーブ小弾列+全方位自機狙い16way中弾。小弾列は初め21wayだが集束時に34wayに補充され、青弾と緑弾が交互に来る。
小弾列により出来る細い道を自機狙い弾に塞がれないようパターン化することで、N以上では5ボスの他のスペルより楽に突破できる。
それだけに、この5面ラストで抱え落ちの危険を冒すかの判断が難しい。Lだと小弾列の角度と長さが異常なのでハイリスクだが他のスペルはもっと無謀。
・Ex:「諏訪大戦 ~ 土着神話 vs 中央神話」 耐久スペル
下から複数の米粒弾列が蔓状に伸びてきて湾曲・拡散→上から複数の鉄輪が降ってくる。鉄輪群は奇数回目がランダム(白)、偶数回目が自機狙い(赤)。
終盤は蔓・鉄輪の攻撃切替間隔が短くなって双方が入り交じるようになり、最後は蔓と2種の鉄輪が同時に乱射される。
終盤に入る前まではまだ避けやすいが、そこからはボム連打で乗り切るしかない。あるゆる方向から攻撃されながら粘るのは非常に危険。
ノーミスノーボムクリアを狙う場合の最難関。もう1つの耐久スペル(これも難関か)含め攻撃力は要らないので、道中有利で当たり判定の小さい霊夢Aも向いていたりする。